泣くと。

兵器擬人化一次創作と映画の感想と日常

キングスマン:ゴールデン・サークル


#パンフの横に私物を置くとキングスマンのエージェントになれると聞いてというのが流行っていたのでつい……。
 

カントリーロードかと思ったらカントリーロードだった。
── 夜井 真人

感想は書いていませんが、一応「キングスマン」(以下、前作)も観てます。英国とんでもスパイアクション映画でした。面白かったです。
というわけで、続編の「キングスマン:ゴールデン・サークル」(以下、今作)を観てきました。

グロがだめなんですよね、私。まあ前作もガゼルとかいう両足義足のお姉さんのせいで絵面がところどころとんでもないことになっていましたが……。
今作これPG-12ってウッソだろ、お前。
敵のボスが二次元によくいる笑顔で人を殺せちゃうタイプのサイコパスでした。

以下、ネタバレ。わりと批判的。


そもそも、前作の魅力は、高級テーラーの英国紳士が最新テクノロジーを駆使したすごい秘密道具でエージェントとして活躍する「スーツ×紳士×スパイ×アクション」という点でした。とにかく派手な殺陣をスーツでこなしていく、上司は物腰柔らかな本物の紳士(しかも強キャラ)、サポートしてくれる仲間たちも紳士で淑女で頼もしい。

でしたが、今作ではそんな素敵なキングスマンが壊滅します。それはもう簡単に全員死にます。
「え、ロキシー死ぬんだ……」って思いました。カジュアルに人が死にすぎ。いや、でもキングスマンはほぼみんなスーツだからフォーマルか…?フォーマルに人が死ぬってどんな状況だよ。

で、キングスマンが残された手がかりを元に向かったのがアメリカはケンタッキー州にある酒造会社「ステイツマン」。ここも裏でスパイやってる。エージェントたちは皆カウボーイ風で、コードネームはお酒の名前(名探偵コなんとかの黒の組織みたいですね)。
いや、カウボーイも格好いいよ。好きだよ。リボルバー2丁ぶっ放すウィスキーは格好良かったよ。
でも私が観たいのはスーツで戦うエージェントたちなんだ。もうこの映画のタイトルも「ステイツマン」にしてよかったんじゃないか。

ここで前作で死んだと思われていた上司・ハリーと再会するんですが、記憶喪失になっていました。こうなると普通のおじさんです。まあそれも悪くない。むしろ普通のおじさんのハリーの生活も観ていたい。
紆余曲折あって記憶を取り戻したハリーですが、酒場でチンピラに絡まれ「マナーが作るんだ、人を」という、前作の名台詞が入ります。こういうやつ好きです。ここまで来てようやく私が求めてた紳士アクションキター!と思ったんですが、記憶喪失のブランクが長く身体がついていかないハリー。結局、ステイツマンのウィスキーの見せ場になりました。こんなのってないよ……

ポピー in ポピー・ランド(カンボジア)(ラストバトルの舞台)
ポピーは今作のボスの名前です。
前作に負けず劣らずやべえやつ。麻薬はやらないけど麻薬組織のボスで、麻薬戦争を終わらせるために麻薬の合法化をアメリカ大統領に要求、断れば自分が流した麻薬に仕込んだ毒で数億人が死ぬという史上最大の人質交渉をけしかけます。
「砂糖の依存性はコカインの5倍、死亡リスクは8倍、でも合法だからどんどん(コーヒーに)入れていいわよ」
という台詞が印象的でした。
優しいからこそ、残酷さが際立つ、最高の悪役です。


そんなポピーの拠点にエグジー、ハリー、マーリンが向かうわけですが、ここでマーリンが死にます。前作からの主要キャラも本当に容赦なく死ぬなと思いました。そして「あれ、これハリー二度目の死があるんじゃ……」と不安に駆られました。

交渉をけしかけられた大統領は表向きには世界中に数億人いる人質を救おうとする姿勢を見せますが、「麻薬なんかやる方が悪いよ。ヤク中は全員死ぬべき」という考えで、さらにステイツマンの中にいた裏切り者も「麻薬中毒者に恋人を殺されたからヤク中は全員死ぬべき」という考えを露にします。
一理ある。そりゃあ確かに人の命は大事だけど、法とか道徳ってなんやろねぇ……と思いました。キングスマン的には麻薬組織を壊滅させてハッピーエンドという感じなんでしょうが、それにしたってこの映画はあまりに配慮に欠けている気がします。映画に倫理観なんか求めるのはお門違いなのかもしれませんが。

キングスマン:ゴールデン・サークルのここがいい!
  • ど派手なアクションは健在。一対多数の殺陣が多いけど、画面がごちゃつかずスタイリッシュ
  • ハリーが生きてた
  • 前作を観ていると楽しめる箇所がより多くなる
  • 敵のサイコパス感がヤバい
  • パンフレットの装丁が上品で素敵
キングスマン:ゴールデン・サークルのここがダメ!(個人の感想です)
  • メインキャラでさえ簡単に退場させられる
  • 前作を観ていないとよく分からない箇所が多々ある
  • 敵のサイコパス感がヤバい
  • ハッピーエンドだけどあんまりきれいにオチてない
個人的に「受け入れられねー!」ってところもありましたが、やはりこの映画は往年のスパイ映画とは一線を画する、革新的な魅力があると思います。音楽とか演出は良いし、世界観や秘密道具はわくわくするしね。
次回作を匂わせるような終わり方でしたが、ううん、どうだろ。監督さんのご意向でバイオレンスなシーンが増え続けるのなら、私はもうこのシリーズは観なくてもいいかな……。

とりあえず最後に言いたいことは!

エルトン・ジョン(本人役で出演)無事でよかったね!!!!

以上です。